ヴィンテージファズサウンドはどう作る?

 

60年代~70年代頃に作られた、エフェクター黎明期のファズペダルは、今でも私たちを魅了し続けています。

回路設計、技術、ノイズ特性や使いやすさなど、どう考えても今のエフェクターには及ばないのですが、その音や独特の雰囲気、さらに数多くのトップアーティストの名演など、様々な要素もあり、やはり本物のヴィンテージファズは未だに光を放つ存在です。

 

ところが、そういう本物のヴィンテージファズは、作られた数も少なく、また古いことからなかなか綺麗なものも少ないので、どうしても市場では非常に高い価格で売買されてしまいます。ほしい人がそれだけ多く、ものが少ないのですから当然ですが、一方でそれらのペダルの持つ音が常識的な価格でほしい、と考えるのも当たり前のことでしょう。

 

現在、そういった数々のご要望を元に、当店取り扱いブランドを含め、多くのヴィンテージ系ファズのクローンモデルや、ヴィンテージファズサウンドをつくることのできるエフェクターが登場しています。

 

当店でも、Wren and CuffやCastledineなど、多くのご支持をいただいております。これらのクローン系モデルは、当時のペダルの音だけでなく、デザインや筐体などの雰囲気まで再現している点が大きくみた特徴の1つとなっています。

 

 

 

 

このたび、Amptweakerから、新しいベース用のファズ、Bass TightFuzzが発表されました。

まもなく当店にも入荷いたします。

 

このBass TightFuzzなのですが、すでに発売されているギター用のTight Fuzzを見た多くのベースプレイヤーからの要望により作られたペダルで、ヴィンテージファズサウンドをギタリストだけでなくベーシストも求めていることがよく分かる例です。

 

ヴィンテージのファズサウンドを作るファズペダルとして見ると、Amptweaker Tight Fuzzは実はかなり特異なモデルです。

多くのクローン系ファズペダルは、基本となるファズペダルを「これ」と定め、そのペダルの音やパーツ、回路などを再現して作られています。

しかし、Tight Fuzzは、基本的にヴィンテージファズの回路をベースとはしているものの、どの時代のどのペダル、というような指定はせず、60~70年代のサウンド、とかなりおおまかなターゲットを定めています。

最初はこのことが疑問でしたが、なぜAmptweakerがそうしたのか、実際にペダルに触れて音を出すとそれは明確になりました。

 

 

 

まず、Tight Fuzzの特徴といえば、多彩なコントロールの搭載です。多くのヴィンテージファズペダルはもちろんのこと、現代のファズペダルであっても一部のギターシンセ系のモデルをのぞけば、これほどのコントロールの付いたモデルはほとんどありません。

Toneコントロール、ローエンドを調整するTightコントロール、Edgeスイッチ、さらにファズの心臓部ともいえるトランジスタさえ、ゲルマニウムとシリコンで切り替えを実現。

この多彩なコントロールにより紡ぎ出される非常に幅広いファズサウンドは、しかしその全てが60~70年代のヴィンテージファズサウンドそのもので、あの当時のファズを、全てとはいいませんが非常に広い範囲で網羅できるペダルなのです。

 

 

 

さらに、Tight Fuzzにはもう1つ、プレイヤーにとってうれしい特徴があります。

ファズペダルのポテンシャルを最大限に発揮するために、多くのファズペダルではいろいろと考えることがあります。最もよく問題になるのは、インピーダンスです。ワウペダルとファズを同時に使うとき、接続順によってワウが効かなかったり、ファズの音が違ったりする、ということはよくあることです。

これはワウとファズのインピーダンスが合っていないために起こる現象で、そのために間にバッファを入れたり、また逆に、あえてファズをスイッチャーから外してバッファを通らないようにするといったことをして、これまでのプレイヤーは対処をしてきました。

 

Tight Fuzzでは、その苦労が必要ありません。インプットはどんな接続順においても、つねに「パッシブギターのアウトプットから直接接続した状態」をキープ。つまり、アクティブピックアップだろうが、バッファの後だろうが、常にファズ回路には最適なインピーダンスの信号が入力されるという仕組みを実現しているのです。

 

さらに、もう1つ頭を悩ませるのがトランジスタのバイアスです。今のエフェクターはこれはクリアされていますが、例えばヴィンテージFuzz Faceに「アタリ」と外れがある、というのは、このトランジスタのバイアスがうまくマッチングしておらず、さらに古いFuzz Faceにはバイアス調整のポットも存在しないことが原因とされます。

Tight Fuzzでは、設定したゲインに応じて、常に最適なバイアスを自動的に調整。つまり、バイアスやインピーダンスといった難しいことを一切考えずに使える、ヴィンテージファズサウンドのペダルなのです。

 

Amptweakerの技術と経験があるからこそ作られたこのファズペダル。ヴィンテージファズの音を、何も考えずに使うことの出来る希有なファズペダルなのです!